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新卒の母集団形成に成功する2つのポイント

新卒採用

企業にとって新卒採用は企業成長していく上で欠かせない人材戦略の一つですが、昨今、特に中小企業の新卒採用の成功ハードルは上がっていくばかりです。
新卒採用の成功のポイントは全部で7つありますが、今回はその中の1つ「新卒採用における母集団形成」についてお伝えしていきます。

|■ 新卒採用に苦しむ中小企業

中小企業が新卒採用に苦しんでいるのは、上記のような内定率の推移にも表れています。東京オリンピック開催が決定した後、右肩上がりで内定率が上がっています。内定率のデータ向上のロジックはシンプルなもので、大手企業が採用枠を増やせばそれに比例して上がります。大手企業がこぞって採用枠を増やしているため、内定率が上がっていると言っても過言ではないでしょう。

|■ 新卒の母集団形成を成功させる2つのポイント

採用手法は様々な種類がありますが、今回は新卒採用の中でも主要な2つの手法の観点でお伝えしていきます。

【1】求人広告で新卒の母集団形成をする時のポイント

新卒採用を始める、もしくは継続的に行っている企業にとって、リクナビやマイナビなどの求人広告を利用している中小企業は非常に多いです。
大手企業であれば、そのネームバリューから求人広告は使わずとも自社の採用サイトのみで十分に母集団形成できますが、ネームバリューの低い中小企業はこういった求人ポータルサイトを利用しなければ母集団形成がかなり難しいです。

そのような理由で中小企業の多くがリクナビやマイナビなどの求人広告を利用するため、その求人広告内でも激しい競争が起こります。具体的には、リクナビ新卒2020では掲載企業は約20,000社でマイナビ新卒2020に至っては掲載企業が約26,000社です。この数多くの採用競合会社の中から学生に自社を見つけ出し、興味をもってもらわなければエントリーは増えません。つまり母集団形成はできないということです。

では、どのようにして新卒で母集団形成を成功させるような求人広告を出すべきか。
基本的に一番手っ取り早いのはお金を出すことです。求人広告はビジネスサービスなので、当然お金を出せば出すほど「学生に見つけてもらい、魅力をもってもらえるような」つくりの広告を出すことができます。当社でもマイナビの代理販売をしていますが、資金に余裕のある企業はお金をかけて求人広告を作成し、新卒の母集団形成に成功しています。

「お金をかければ新卒の母集団形成ができる」それは当たり前の事のように思えますが、実は、同じようにお金をかけても母集団形成できる企業とできない企業があるのです。その差は何かがポイントになります。

それは求人広告にお金を多くかけられない企業でもできることです。お金をかけると求人広告のビジュアルは魅力的で、学生にも見つけやすくなります。しかし、学生はそういたビジュアルや雰囲気でエントリーをするかと言えば、それだけではありません。

お金をかけずに新卒の母集団形成を成功させるポイントは「キャッチコピー」です。

例えばマイナビ新卒で表示されるこの部分です。

このキャッチコピーを自社のターゲットとなる学生に対して魅力的なものにするだけで、新卒の母集団形成が2倍、3倍となるのも珍しくはありません。
逆に、いくらお金を多くかけて求人広告の見た目を良くする、検索順位を上に上げたとしても、このキャッチコピーがターゲットに魅力的でなければ新卒の母集団形成に失敗します。

リクナビやマイナビで企業探しをしている学生は、20,000社以上の中から自分に合った企業を探します。当然全ての企業の広告を見るわけはありません。
興味のある企業だけの広告と詳細情報を見ます。
そもそも自社の広告を見てもらわないとエントリーはしてくれないので、まずは見てもらうために何をするかを考えなければいけません。
ほとんどの学生は企業検索一覧で上から流し見て、キャッチコピーで興味を感じた企業をクリックします。
だからこそ、このキャッチコピーをいかにして書くかは、新卒の母集団形成をする上で非常に重要なのです。

私自身の体験をシェアすると、私は小学校から大学までずっとバスケットボールをやっていましたが、当然プロに行く力もないので周りの仲間と同じように大学3年生の時に就職活動を始めました。私の2007年新卒の代なので、時期としては2005年から2006年の就職活動でしたが、就職活動の方法は大企業の採用サイトか、リクナビやマイナビなどの求人広告ナビしかありませんでした。

そのような中、ご多分に漏れず私もリクナビやマイナビで企業探しをしていましたが、数多ある企業の中からある1社に目が留まったのです。その企業のキャッチコピーは「3年で一人で生きていける力をつけることができる」でした。

今の時代はこのような表現をする企業は「ブラック企業」と思われるでしょうが、当時の私は「将来独立をしたい」と考えていたので、そのキャッチコピーと企業に魅力を感じ、何の迷いもなくエントリーし、応募しました。そしてその会社に入社することができ、今の自分があります。

このような私自身の体験からも、中小企業が求人広告で新卒の母集団形成をするために、キャッチコピーの考案は非常に重要なのです。

【2】リファラル採用で新卒の母集団形成をする時のポイント

現代ではリファラル採用(紹介採用)がかなり主流となってきました。求人広告でなかなか母集団形成ができない中小企業は、リファラル採用に力を入れる、シフトする場合が多いです。
リファラル採用は、①コストがかからない②退職リスク軽減③社員のモチベーションアップ④企業風土形成をスムーズにする、など様々なメリットがありますが、このリファラル採用においても成功する企業とうまくいかない企業に分かれます。

リファラル採用で新卒の母集団形成をする時のポイントは、「自社の紹介のされ方」「自社の紹介トーク」をしっかりと考えて、浸透させていくことです。
例えばリファラル採用の基本的な流れとしては、自社の社員が周囲の仲間や知人、知り合いに対して「ウチの会社募集しているけど、どう?」という軽い形からスタートします。そうすると紹介された人の反応は、「どういう会社?」となります。
この「どういう会社?」という質問に対して、自社の魅力を簡潔に伝えられるような「紹介トーク」でリファラル採用での母集団形成が成功するかどうかが決まります。

「IT会社」や「〇〇(事業内容)をやっている会社」という紹介トークでは、リファラル採用の母集団形成の成功は難しいかもしれません。紹介された人が「魅力的な会社だな」と思われるようなトークでないといけません。
当社では、この紹介トークをなるべく多く作ることをおススメしています。なぜかと言うと、魅力的に思うかどうかのポイントは求職者によって異なるため、求職者の志向や特性によって「刺さる」表現に変えなければいけないからです。

例えば、会社に対して「仕事のやりがい」を求めている求職者に対して、紹介トークが「ウチは〇〇業界の中ではかなり給与が良い会社だよ。」などと伝えてもあまり魅力には感じませんし、その逆もまた然りです。
この紹介トークのパターンを多くもっている会社ほど、リファラル採用での母集団形成がうまくいっています。ぜひ紹介トークを考えて母集団形成を成功させましょう。

|■ リファラル採用テクニック

リファラル採用成功には5つのポイントがありますが、そのポイントの中から1つ、実際に当社が実行してうまくいっているテクニックをお伝えします。
このテクニックは当社の顧客にも推奨しており、母集団形成に成功しています。ぜひ実行してみましょう。

テクニックといっても実行することは至ってシンプルです。
基本的には新卒採用でのリファラルで効果を発揮します。そのテクニックとは、選考の課題に「自分の身の回りの友人、知り合いを3人、当社に選考に連れてくる」を設定することです。

例えば当社では、書類選考が一次選考となり、合格した際の二次選考では私との面接となります。その面接の中で「合格」と思った学生に関しては、その場で二次選考の合格を告げると同時にこう伝えます。
「〇〇さんは本日の二次選考、合格なので〇〇さんも進みたいということであれば次の三次選考に進んでいただきたいのですが、どうですか?」(ここで意思確認をしておくことがポイントです)
「ありがとうございます。では、三次選考の課題を出しますね。〇〇さんの身の回りの友人や知人で、現在就職活動をしている人を3人連れてきてください。三次選考はグループディスカッションなので、〇〇さん自身にそのメンバーを集めていただきます。」
と伝えます。

そうして連れてきた友人・知人も当社側としては母集団になりますので、1人の学生からプラス3名の母集団形成ができるということです。
基本的に、優秀な人材の周りには優秀な人材が集まり、繋がります。この方法だと優秀な学生が優秀な学生を連れてくる、という連鎖を期待しています。

ただ、このような方法を成功させるにはいくつかのポイントがあります。

・学生が友人知人に当社のことを紹介するトークを教えてあげる
・友人や知人が当社に来るメリットをしっかりと設定する
・紹介する学生が、こういった選考もクリアしたいと思えるほど、当社に対してエンロールする

などです。細かい事はまだありますが、上記ポイントは必ず押さえていきましょう。

ちなみに当社でも必ずこれは注意していますが、例えばA君が合格となり、課題でB、C、D君の3名を連れてきた場合、選考を進める中でA君よりもB、C、D君のいずれかの方が優秀だった場合でも、A君を不合格にしてB、C、D君いずれかに内定を出すことはありません。
これは道義上の問題ですし、「利用された」と悪評が立ちますので注意してください。

|■ 新卒の母集団形成の成功にお金は必要ない

上記2つのポイントでお伝えしている内容はお金がかかりません。
もちろんお金をかければ母集団形成を成功させる確率を高めることはできますが、中小企業にはなかなか難しいことです。
だからこそ2つのポイントでお伝えしているような「お金」ではなく「頭」を使うこと、工夫をすることで新卒の母集団形成を成功させ、優秀な人材が採用できるような企業になっていきましょう。

 

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著者情報
佐々木 啓治 / WITH株式会社 代表取締役

日本で唯一の「年商30億円の壁」超えに特化したコンサルタント。

これまでサポートしてきた企業の徹底的な分析を行い、年商10億円で数年間停滞している企業が年商30億円を超えるためのノウハウを独自開発。

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